コロナウィルスとバッタのダブルパンチ
最近、中国のコロナウィルスによる新型肺炎が話題になっていますが、もう1つ大きな問題が発生しているそうです。
それは、アフリカでバッタが大量発生して、農作物に被害が出ている問題です。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/022400121/
今、東アフリカでバッタの大量発生による被害「蝗害(こうがい)」が広がり、数千万人の食料供給が脅かされている。ひとつの都市を覆い尽くすほどに広がったバッタの群れが作物や牧草地に襲いかかり、ものの数時間ですべてを食い尽くしている。バッタの大量発生は、東アフリカでこれまでに7カ国に拡大した。近年にない規模だ。
このバッタはサバクトビバッタという。アフリカと中東の乾燥した地域に生息していて、大雨が降って植物が繁茂すると大発生する。東アフリカとアラビア半島では、過去2年間でサイクロンに複数回見舞われるなど、異常に雨の多い天気が続いた。専門家は、この天気が蝗害の主な原因とみる。
地球の温暖化が原因で、アフリカでバッタが繁殖しているそうです。
バッタは農作物を食い荒らして、アフリカが食糧危機に陥っています。
バッタはアフリカから大移動して、中東や中国にも迫ってきています。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200226/mcb2002260500006-n1.htm
世界中で新型コロナウイルスの感染拡大予防策が講じられる中、東アフリカでサバクトビバッタが大量発生し、多くの国で甚大な被害が出ている。
中国の隣国パキスタンとインドでも、既に大量発生している。
サバクトビバッタは例年5~6月に両国まで飛来するが、今年は発生時期が早い。中国農業科学院植物保護研究所の研究員、張澤国氏は両国の国境地域に昨年産み付けられた卵から孵化(ふか)したものが大量発生したとみて、「多くは幼虫で、チベット高原を越えられない。成虫になってもチベットは海抜が高いため、中国の農業に大きな影響を及ぼすことはない」と話す。
インドと中国の間には高い山があるので、中国には侵入して来ないと予想されているようです。
過去の飛来経路から、今年アフリカで大量発生したバッタは5~6月にパキスタンとインド一帯に飛来し、同地域で孵化したバッタと合流してインド全域、バングラデシュ、ミャンマーに広がる可能性がある。中国は季節風(モンスーン)の時期に当たるため、雲南省に飛来するかもしれないという。過去のバッタ被害では主に西北地区の草原地帯で大量発生したほか、モンゴルや中央アジアから飛来した例もあるが、これまでサバクトビバッタによる被害はない。
中国政府は、世界で起きているバッタの襲来による農作物の壊滅的な被害を注視し、植物保護の専門家を国境地域に配置して観測を強化、侵入防止策の準備を進める方針を示した。一方で、中国農業農村省による観測・分析では、中国がサバクトビバッタの被害を受ける確率は少なく、大群が襲来するリスクは低いという。(中国新聞社)
中国では、ミャンマーに隣接する雲南省でバッタが飛来する可能性があるようです。
国境に専門家を配置して、観測と侵入防止の準備を始めました。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1998269.html
10万羽のアヒルを用意して、バッタの襲来に対抗する作戦らしいです。
繁殖したバッタが4000億匹もいたら、10万羽のアヒルでは足りないのではないでしょうか。
4000億÷10万=400万。
1羽のアヒルが、400万匹のバッタを食べるのは無理だと思います。
https://twitter.com/mag_tk/status/1231125497796386816
東アフリカや中東の20ヵ国で前例の無い「サバクトビバッタ」の大群が襲っておりパキスタンでは食糧の40%を失ったそうです。このうち4000億匹の一団が中国を襲うと思われ 中国政府はパキスタン国境に10万羽の「アヒル部隊」を派遣してバッタを食い止める作戦に出ました。
— ようめい (@mag_tk) 2020年2月22日
頑張れアヒル隊🦆 pic.twitter.com/hb9t6n79Ds
世界中にコロナウィルスが広まりつつありますが、バッタの被害も広がるとダブルパンチで大変ですね。
万一、バッタの被害が広がったら、日本も輸入の農作物が減る等、少なからず影響が出ると思います。
必要な食料品、特に野菜で日持ちのするものは、ある程度備蓄しておいた方が良いかもしれませんね。
フィールドの生物学9 孤独なバッタが群れるとき サバクトビバッタの相変異と大発生
- 作者:前野 ウルド 浩太郎
- 出版社/メーカー: 東海大学出版部
- 発売日: 2017/06/21
- メディア: Kindle版