心神喪失状態での死刑執行
バロンデッセ(観測気球。ある計画などに対する反応をうかがうために意図的に公表される意見など)について分析。
同会が麻原裁判の再開を求める理由として挙げている主要なポイントは以下の通り。
(1) 「麻原を吊せ」という世論に押された裁判所が1審のみで裁判を終結させたために死刑判決が確定したのは不当である
(2) 一審判決では麻原がなぜサリン事件を指示したのかについての動機が解明されていない。判決の根拠とされた、「リムジン謀議」についての井上嘉浩死刑囚の証言は、後に井上死刑囚自身がNHKに当てた手紙で否定しており、判決の根拠は消えている
(3) 自分が処刑されるということすら理解していないかもしれない松本死刑囚を治療せず処刑するのは問題である
問題は(1)と(2)だ。
本紙容疑者兼総裁・藤倉善郎氏のコメント。
「死刑執行が近いのではと言われオウム問題が注目を浴びる中、お調子者の著名人が雁首揃えてその話題に便乗してくるだけなら、まだ笑って済むかもしれない。しかしデマを流し、実際には深い関わりがあると思われる重要人物との関係を明確にしないのは、よく言えば不誠実、悪く言えば偽装。アレフの勧誘等に利用されかねないという問題点と合わせれば、社会的に有害な会とさえ言えるのではないか。呼びかけ人・賛同人になっている著名人たちは、この会に名前を連ねるリスクをもう少し考えたほうがいい」
藤倉善郎氏は、(3)の詐病について言及を避けている。その理由を推測。
詐病?
- 正常説:糞尿を垂れ流しているのは、発狂している演技。本当は正気なので刑事責任を問える。死刑も執行可能。
- 病気説:糞尿を垂れ流しているのは、拘禁症などの精神病。心神喪失状態の場合、死刑執行停止になる。
死後の神格化
- 正常説を採用した場合、死刑執行は可能だが、裁判所が死刑囚の精神は正常だったことを保証したことになる。信者はこの事実を教祖の神格化に利用することができる。「発狂は演技。詐病であり、本当は正常だった。教祖は殉教者になった。教義の真偽については裁けなかった。」
- 病気説を採用した場合、教祖は発狂していたなら神格化には利用できないが、同時に死刑執行停止というジレンマに陥る。
(A)教祖は発狂しているが、
(B)心神喪失状態でも死刑執行は必要、
という矛盾を解消するためには、(一つの解決策として)日本の刑法を改正すれば良い。
刑事訴訟法第479条
(死刑執行の停止)
第479条
その他の解決策
解決策にはいくつかあるが、公正を期すなら精神鑑定で脳波を測定すれば良い。
演技では、人間(精神科医など)を欺くことはできても、機械(脳波測定器)を欺くことはできない。