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麻原遺言の真意とは?

戦前は日本と同盟国であったドイツが、日本に死刑停止を呼びかけました。

EUヨーロッパ連合)も、日本に死刑停止を呼びかけています。

 

news.tbs.co.jp

6日 20時15分

ドイツ政府、日本と死刑廃止に向け対話したい

 

 麻原死刑囚らの死刑執行に対し、ドイツ政府は死刑を拒否し、日本と死刑の廃止に向け対話したいとする声明を出しました。

 

 死刑執行を受けて出した声明でドイツ政府の人権問題担当官は、オウム真理教による地下鉄サリン事件で犠牲となった遺族に思いを寄せるとしていますが、死刑については、非人道的で残酷な刑罰で死刑を根本的に拒否するとしています。その上でドイツは、日本と死刑制度の廃止について対話を続けていきたいとしています。

 

eeas.europa.eu

日本で死刑が執行されたことを受けた、現地共同声明

Tokyo, 06/07/2018 - 05:30, UNIQUE ID: 180706_1

EU News 163/2018

 

<日本語仮訳>

駐日欧州連合EU)代表部およびEU加盟国の駐日大使ならびにアイスランドノルウェー、スイスの駐日大使は、以下の声明を発表した。

 

「7月6日、7人の死刑が、日本の当局により執行された。刑が執行されたのは1995年に東京の地下鉄で実行された、サリンによるテロ攻撃の犯人であることが判明したオウム真理教のメンバーであった。

 

EU、その加盟国、アイスランドノルウェーおよびスイスは、同事件が、日本そして日本国民にとってとりわけ辛く特殊な事件であることを認識している。われわれは、心からの同情を表し、犠牲者とその家族の苦悩を共有し、加害者が誰であれ、またいかなる理由であれ、テロ行為を断じて非難する。

 

しかしながら、本件の重大性にかかわらず、EUとその加盟国、アイスランドノルウェーおよびスイスは、いかなる状況下での極刑の使用にも強くまた明白に反対し、その全世界での廃止を目指している。死刑は残忍で冷酷であり、犯罪抑止効果がない。さらに、どの司法制度でも避けられない、過誤は、極刑の場合は不可逆である。日本において死刑が執行されなかった2012年3月までの20カ月を思い起こし、われわれは、日本政府に対し、死刑を廃止することを視野に入れたモラトリアム(執行停止)の導入を呼びかける。

 

われわれは、友人であり同じ考えを持ち、価値や原則を共有する日本を含めた、全世界における死刑廃止を引き続き積極的に追い求める。われわれはそれを、建設的な精神を持って、また国連人権理事会の普遍的・定期的レビュー(UPR)の枠組みにおける勧告に則って行う」

 

密室で行われる日本の死刑

日本の死刑制度は、密室で死刑が行われるため、様々な問題が起こっています。

死刑の執行は、三者が検証可能な形式に改善すべきでしょう。

 

遺族の要望

遺族の方は、死刑執行に第三者の立ち会いを要望されています。

 

死刑執行 被害者の会代表 高橋シズヱさん「その時がきた」 | NHKニュース

シズヱさんは、繰り返し法務省を訪れ、事件に関わった死刑囚に面会する機会を設けるよう求めました。また、事件を最後まで見届けるため、刑を執行する場合は遺族の自分が立ち会えるようにすることも要望していました。

 

高橋シズヱさん「松本智津夫、死刑は当然」|日テレNEWS24

高橋さんらは今年3月、死刑囚との面会などを求め法務省に要望書を出していて、6日は、死刑執行後に法務省から執行された死刑囚の名前について連絡があったものの、面会や執行の立ち会いは実現しなかったという。

 

捏造可能な死刑囚の遺言

三者が死刑の執行に立ち会っていれば、死刑囚の正確な遺言を確認できます。

しかし、日本の死刑は第三者が立ち会えないため、死刑囚の遺言の真偽を第三者が客観的に確認する方法がありません。

遺言の真偽については、全面的に法務省の言い分を信頼する以外にないのです。

つまり現状では、法務省=国が勝手に遺言を捏造できる仕組みになっています。

 

三者の立ち会いのもと、死刑囚の遺言を録音/録画しておけば、遺言の捏造疑惑は避けられます。

従って、高橋シズヱさんらが要望していたように、死刑の執行には第三者が立ち会えるように改善すべきなのです。

 

遺言の捏造疑惑

現状では、死刑囚の真偽を法務省以外の第三者には確認する方法がありません。

そのため、麻原元死刑囚の遺骨の受け取りを巡って、法務省による遺言の捏造疑惑が生じました。

この疑惑は、四女のせいでも、三女のせいでもありません。

現在の死刑制度のあり方に由来しているので、法務省および日本政府の責任です。

 

遺言の根拠

麻原元死刑囚、執行7分前に残した“不吉な遺言”の謎 オウム残党暴発の恐れも (1/3ページ) - zakzak

8日放送の日本テレビ系「真相報道バンキシャ!」によると、麻原元死刑囚は執行7分前の6日午前7時53分ごろ、東京拘置所の職員に遺体や遺品の引き受け手について聞かれ、「ちょっと待って」と言ってしばらく黙った後、「四女」と答えた。職員が四女の名前を出して確認したところ、うなずいたという。

 

四女の建前

www.huffingtonpost.jp

四女は今回、自分が死亡した際に、親に自分の財産を渡さないようにしたい、と家庭裁判所に申し立て、認められた。

オウム事件を起こした親とは、縁を切りたい。しかし日本では、法的に親と絶縁する方法はない。その中でも、可能なかぎり縁を絶ちきりたい、という考えだという。

去年の時点では、四女は父親と縁を切ると表明していました。

 

信者さんらへ | 『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記

松本元死刑囚の最後の言葉の件につきましては、指名を受けた私自身が大変驚きました。しかし、それは実父の最後のメッセージなのではないかと受け入れることにします。

しかし、四女は前言撤回して、縁を切った父親の遺言を受け入れると表明しました。

 

四女の本音

麻原元死刑囚の遺骨「パウダー化して太平洋に散骨」へ…四女代理人、国側に支援要請 - 弁護士ドットコム

四女が遺体の引き取り手として指名されているが、現在、東京拘置所に保管されている。四女側はこれまで5回にわたって、遺体の引き取りを指名するよう要請していたという。

四女は表向きには「遺言に驚き、考え直して受け入れる」と表明する一方で、裏では法務省に対して何度も遺骨を引き渡すように要求していました。

 

本音と建前のズレ

http://b.hatena.ne.jp/entry/367315080/comment/ll1a9o3ll

あれ?自分が指名されて驚いてるって滝本弁護士のブログに四女のコメント出てなかったっけ?

 

表向きは「受け入れる」と言っておきながら、裏では「5回にわたって引き取りを指名するように要請」していた、と。

 

遺骨の引取りを巡り、四女は仕方なく受け取るのではなく、最初から受取る気満々で、何度も引渡しを要求していたのですね。

 

他人に騙されないためには、その人が言っていることだけではなく、実際にやっていることを見る必要があります。

 

  • 四女は、父親と縁を切りたいと裁判所に申し立て、認められた。
  • 三者が検証不可能な父親の遺言があったとされた。(捏造疑惑)
  • 遺言の存在を理由として、四女は(遺骨の引取りを)「受け入れる」と表明した。
  • 実際には、四女が法務省に対して、遺骨の引渡しを何度も要求していた。

 

四女の問題行動

実はかつて、江川紹子さんも、四女に乗せられて利用されました。

 

Egawa Shoko Journal: 未成年後見人の辞任について

 今年4月に未成年後見人となって以降、進路や生活に関する相談を受けたり、アドバイスをするなどのほか、住居や生活費を提供したり、本人が受講を希望する通信教育の費用を負担したり、様々な形で彼女の自立の準備を支援してきたつもりです。教団以外の人間関係を広げて欲しいと思い、いろいろな働きかけも行いました。

 

 しかし、残念ながら彼女の父親を「グル」と崇める気持ちや宗教的な関心は、私が気が付きにくい形で、むしろ深まっていました。彼女の状態が分かるたびに、私はカルト問題の専門家の協力を得ながら長い話し合いを行いましたが、効果はありませんでした。

 

 7月末、彼女は住んでいた場所を飛び出し、行方不明となりました。その後、何度かメールのやりとりはありましたが、8月10日以降は音信不通の状態です。再三話し合いを呼びかけましたが、応じてはくれませんでした。

 

www.zakzak.co.jp

2018.7.11

江川氏は2007年4月に四女の未成年後見人となったが、同年9月には辞任を申し出た。

四女との関係について「私のところから逃げ出して以降、一度だけ彼女の用事で連絡があったほかは一切接触がない。当時も私に言うことと私の知らないところでの行動に齟齬があったので、いま彼女が表で言っていることと内心が一致しているのかどうかについてもよく分からないのが本当のところだ」と話す。

 

四女は江川さんに、嘘ついたことをちゃんと謝罪した方が良いのでは?

 

さて今回は、滝本太郎弁護士が四女に利用されてないでしょうか?

(四女と滝本さんは利害関係が一致して、お互いに利用し合っている?)

江川さんの場合と同様に、後で真相が分かったとき、滝本さんはどのように説明されるのでしょうか?

 

遺言の真意はどこに?

母親や兄弟姉妹の希望

いま家族としてお願いしたいこと――死刑執行後の一連の動きと報道をめぐって | お父さん分かりますか?

聡香は両親と縁を切りたいとして、2017年11月に記者会見を開いて訴えています。

そのような聡香自身の立場や心情を考えても、今回の「指定」には疑問が残ります。

また母は、聡香を含めて、家族みなで父の死を悼むことを願っています。

 

四女から絶縁を申し渡された母親ですが、父親の最期は、四女を含め家族全員での見送りを希望していました。

 

四女の遺言の解釈

信者さんらへ | 『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記

 松本元死刑囚はおそらく最後は一人の人として葬られたいのだと思います。

 今、実母と、長女以外の姉弟と、信者たちに言いたいことがあります。

 どうか松本元死刑囚の最後の意向を尊重してやっていただけませんか。彼は自分で始めたことの幕引きをもはや一人ではできなくなってしまったのです。自分の真意を伝えるのが苦手なのもあると思いますが、あまりに事が大きくなりすぎました。

 

四女は遺言を「松本元死刑囚はおそらく最後は一人の人として葬られたい」と解釈して、四女が遺骨を引取り、四女が弔うべきだと主張しています。

 

しかし、本当にそれだけしか遺言の解釈はできないのでしょうか?

 

  • 四女は、他の家族と絶縁して、家族から孤立していた。
  • 父親として、最後にできる四女への配慮として、四女が再び家族と向き合える機会を作ろうとした。
  • 三女が遺骨を受け取れば、四女は遺骨の受取りを申し出ない。
  • しかし、四女が遺骨を受け取れば、三女が遺骨の分骨を申し出る。
  • そうすれば、四女が絶縁した家族と向き合い、家族との対話が生まれる。
  • そのために、あえて父親を憎んでいた四女に遺骨の受取りを依頼した。

という解釈も可能ではないでしょうか?

 

本当の優しさとは何でしょうか?

父親が四女の幸せを願うなら、最後にできることは何だったのでしょうか?

 

学校でいじめられ、社会から疎まれ、何度も自殺未遂を繰り返した苦しみを和らげることはできるのでしょうか?

四女が他人を憎んだままにして置き去りにし、四女に意趣返しをやらせたいと願うでしょうか?

反目し合った人々とも対話ができるようにセッティングして、互いに助け合い、つつがなく生きて行けるようになることを願うでしょうか?

 

ノーサイド

松本元死刑囚は死刑になりました。もう裁判は終わったのです。

 

ノーサイドとは - コトバンク

ラグビーで,試合の終了をいう。

原義は,試合が終わった瞬間に敵味方の区別がなくなること

ラグビーは紳士のスポーツとされ,戦いのあとはお互いの健闘をたたえ合うという精神が尊重される。

 

最期のときぐらいは、敵味方の区別をなくして、縁ある者がともにその死を悼み、見送ることもできるのではないでしょうか?

「弔う気持ちがある」という共通点があれば、そこは手を携えることが可能であり、遺骨の扱いとは別の話です。

 

胸に手を当てて、父の真意について「本当の優しさとは何だろうか?」とよく考えていただければ幸いです。

 

より良い社会へ向けた改善の取り組み

いずれにせよ、日本の死刑制度には、死刑囚の遺言を第三者が確認できないという欠陥があるので、改善すべきです。

高橋シズヱさんも要望していたように、死刑の執行には必ず第三者を立ち会わせるべきです。

 

オウム真理教死刑囚の死刑執行によって、日本の死刑制度の欠陥が明白になりました。

日本は法治国家を目指すのであれば、平等公平を期すために、密室ではなく開かれた死刑制度に改善する必要があります。

清く、正しく、美しい死刑を望む日本国民のために、日本政府および法務省は死刑制度の改善に尽力せねばならないのです。